国立大学図書館協議会


図書館情報システム特別委員会


ILLシステム専門委員会



第2次報告




平成8年5月







目  次



報 告

  はじめに                          ..........  1

  I.検討の事項と結果

    1.ILL基準に関する事項                .........  2

    2.ILLの手続きに関する事項              .........  4

    3.NACSIS−ILLシステムに関する事項       .........  7

  II.国立大学図書館におけるNACSIS−ILLシステム利用指針(案) ... 10

      付:指針(案)に対する意見             .......... 14

  III.今後の検討課題                     ....... 16

  付.1.ILLシステム専門委員会設置要項          .......... 18

    2.ILLシステム専門委員会委員名簿          .......... 19

資料

  1.「ILLに係るアンケート調査」結果報告         .......... 20

      付:平成6年度ILLシステムに係るアンケート調査票 .......... 28

  2.相互貸借に関わる国内の法令・申合せ等          .......... 37

  3.相互貸借に関わる海外のコード等             .......... 38





はじめに



 当専門委員会は、平成5年7月15日図書館情報システム特別委員会のもとに、相互貸
借(ILL)に関わる諸問題を検討することを目的として設置された。以来2年以上にわ
たり調査・検討を続けてきた。平成6年には6月の国立大学図書館協議会総会に、平成5
年度における調査・検討結果をとりまとめて「第1次報告」として提出した。その内容
は、文献複写料金の徴収猶予制度の改善に関することと、当専門委員会の今後の検討課題
に関することであった。
 平成6年度も引き続き徴収猶予制度の改善策について検討するとともに、諸外国におけ
るILL基準の調査を行った。また、学術情報センターのILLシステムの利用に関する
アンケート調査を行った。なお徴収猶予制度の改善策については国の会計制度に関わるこ
ともあり、関係官署とも協議したが結論には到らなかった。
 平成7年度は、学術情報センターのILLシステムの利用に関するアンケート調査及び
当専門委員会における検討にもとづき、「国立大学図書館におけるNACSIS−ILL
システム利用指針(案)」を作成するとともに、ILL全般にわたって検討を行った。
 この「第2次報告」においては、当専門委員会に課せられた検討事項についてこれまで
どのような検討を行ってきたかをレビューするとともに、今後に残された課題についても
記した。当専門委員会としては、残された課題については今後更に検討をかさね、具体的
な成果を得たいと考えている。
 周知のように学術情報システムの整備は着々と進んでおり、この10数年間のわが国に
おける学術情報流通の活発化には目を瞠るものがある。しかしながら、なお少なからぬ問
題点が残されている。相互貸借(ILL)制度における問題点もその主要なファクターで
あり、その問題点の解決はわれわれ図書館人に課せられた責務である。
 当専門委員会としては、わが国における学術情報資源が真の意味でそれを必要とする人
々によって共有されるよう、それを組織的に実現する制度として相互貸借(ILL)制度
が整備されることを強く望んでおり、当専門委員会での検討の成果がその一端を担うこと
ができることを願っている。

            平成8年6月

                  図書館情報システム特別委員会
                     ILLシステム専門委員会

                      主 査  山中 康行(大阪大学)
                      副主査  京藤  貫(滋賀医科大学)
                      委 員  長坂 みどり(京都大学)
                       〃   宮岸 朝子(大阪大学)
                       〃   故選 義浩(神戸大学)
                       〃   池川  敏(神戸大学)
                       〃   由良 信道(横浜国立大学)