平成8年7月4日
第43回総会総括理事会
国立大学図書館では、これまで身体に障害を有する利用者を受け入れるに当たっては、個々の大学が個別に対応してきた例はあるが、国立大学図書館全体として充分な体制を整えてきたとは言い難い。しかし、最近においては身体障害者の国立大学への進学が少なくないだけではなく、入学後に途中失明や事故等により、視聴覚障害や、運動障害となり、教育や研究に不自由を来す例も出てきている。今後も、途中障害を生じることは、学生だけではなく教官等においても十分に想定されることである。
大学としては、これら身体障害者に対して、健常者とできる限り同等に教育や研究に専念できる環境を整備する必要がある。その意味で、大学図書館には、学術情報を提供する等のサービス面で、このような身体に障害を有する利用者のニーズに合致した対応が期待されている。特に、図書館の電子化が進む今日、新たな視点からも身体障害者への図書館サービスのあり方を検討することが急務である。
この様な現状に鑑み、身体障害者の大学における学習・研究を支えるために、大学図書館が環境整備を進めるにあたり、必要と考えられる事項について共通の課題等を調査研究し、ガイドラインを作成する事を目的として、標記の調査研究班を設置する。
調査研究班の構成は、次のとおりとする。
調査研究班の事務は、主査館が行う。