大学図書館における身体障害者サービスの実態身体障害者サービスに関する調査研究班報告書第Ⅰ部: 付録

付録１

　　　　　　　　身体障害者サービスに関する調査研究班設置要項

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成　８年　７月　４日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第４３回総会総括理事会
１．目　　的
　　国立大学図書館では、これまで身体に障害を有する利用者を受け入れるに当たっ
　ては、個々の大学が個別に対応してきた例はあるが、国立大学図書館全体として充
　分な体制を整えてきたとは言い難い。しかし、最近においては身体障害者の国立大
　学への進学が少なくないだけではなく、入学後に途中失明や事故等により、視聴覚
　障害や、運動障害となり、教育や研究に不自由を来す例も出てきている。今後も、
　途中障害を生じることは、学生だけではなく教官等においても十分に想定されるこ
　とである。
　　大学としては、これら身体障害者に対して、健常者とできる限り同等に教育や研
　究に専念できる環境を整備する必要がある。その意味で、大学図書館には、学術情
　報を提供する等のサービス面で、このような身体に障害を有する利用者の二ーズに
　合致した対応が期待されている。特に、図書館の電子化が進む今日、新たな視点か
　らも身体障害者への図書館サービスのあり方を検討することが急務である。
　　この様な現状に鑑み、身体障害者の大学における学習・研究を支えるために、大
　学図書館が環境整備を進めるにあたり、必要と考えられる事項について共通の課題
　等を調査研究し、ガイドラインを作成する事を目的として、標記の調査研究班を設
　置する。

２．調査研究事項
　１）大学図書館において身体障害者に提供するサービス内容
　２）大学図書館において身体障害者に用意する施設・設備に関する事項
　３）大学図書館において身体障害者に用意する図書館資料に関する事項
　４）大学図書館職員が身体障害者へのサービスにおいて配慮すべき事項
　５）学内外の関係機関、関係者との連携・連絡等に関する事項
　６）その他、身体障害者への図書館サービスに関する事項

３．構成
　　調査研究班の構成は、次のとおりとする。
　１）主査館　委員館の中から選出
　２）委員館　東京、開東地区の委員館数館
　３）協力館　常務理事館、地区連絡館

４．設置期間
　１）調査研究班の設置期間は、平成８年度から２年間とする。
　２）調査研究上必要が生じた場合には、総会の決議を経て設置期間を延長できる。

５．その他
　調査研究班の事務は、主査館が行う。

付録２

　　　　　　　　　　　　　身体障害者サービスに関する調査研究班活動状況
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（平成８年度）

１．調査研究班会議

　　　第１回　平成８年８月２日（於：東京大学附属図書館）　ワーキング・グループの設置
　　　第２回　平成９年３月１７日（於：東京大学史料編纂所）　第１年次報告書の策定
　　　第３回　平成９年５月２１日（於：東京大学附属図書館）　第１年次報告書の最終確認

２．ワーキング・グループ会議

　　　第１回　平成８年８月２日（於：東京大学附属図書館）
　　　第２回　平成８年９月６日（於：東京大学附属図書館）
　　　第３回　平成８年１１月７日（於：東京大学史料編纂所）
　　　第４回　平成８年１２月５日（於：東京大学附属図書館）
　　　第５回　平成９年１月２７日（於：筑波大学附属図書館）
　　　第６回　平成９年２月２４日（於：東京大学附属図書館）
　　　第７回　平成９年３月１７日（於：東京大学史料編纂所）
　　　第８回　平成９年５月２１日（於：東京大学附属図書館）

３．活動状況

　　　①アンケート調査
　　　　・「大学図書館における身体障害者サービスに関するアンケート調査」（平成８年９月２４日
　　　　　付）の実施及び集計
　　　②専門家からの意見聴取
　　　　・専門家による講演形式での意見聴取（於：東京大学　平成８年１１月７日）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（於：筑波技術短期大学　平成９年１月２７日）
　　　　・聞き取り調査による意見聴取（平成９年３月～４月）
　　　　・電子メール等による意見聴取（平成９年３月～４月）
　　　③身体障害学生等からの意見聴取
　　　　・聞き取り調査による意見聴取（平成９年３月～４月）
　　　④身体障害者用の情報検素システム等の調査及ぴ開発・研究
　　　　・身体障害者用機器の展示会の見学（データショウ'96　平成８年１０月１６日）
　　　　・身体障害者用情報検索システムのデモ（ＩＢＭ、リコー、ＮＥＣ　平成８年１１月７日）
　　　　・ＩＢＭの身体障害者用情報検索システムの見学（平成８年１２月２日）
　　　　・調査研究班を構成する各大学における身体障害者用情報検索システムの試験的導入の検討
　　　　　（ＩＢＭ社のソフトウェア「スクリーン・リーダー／２」を東大、学芸大、筑大で導入）
　　　⑤関連施設等の実地調査
　　　　・筑波大学附属盲学校の見学（平成８年９月６日）
　　　　・筑波技術短期大学視覚部の見学（平成９年１月２７日）
　　　⑥文献調査
　　　　・内外の関連文献リストの作成
　　　　・新聞等で報じられた新しい動きに関する切り抜き作成及び調査
　　　⑦著作権問題調査
　　　　・文化庁文化部著作権課を訪問（平成９年５月１２日）

付録３

　　　　　　　　　　　　　　身体障害者サービスに関する調査研究班委員
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊主査）

　　　　　＊北原　保雄　　筑波大学　　　　　　附属図書館長（平成９年３月まで）
　　　　　＊斎藤　武生　　筑波大学　　　　　　附属図書館長（平成９年４月から）
　　　　　　森　　　茜　　筑波大学　　　　　　図書館部長
　　　　　　谷内　　聰　　筑波大学　　　　　　図書館部情報管理課長（平成９年３月まで）
　　　　　　内藤　英雄　　筑波大学　　　　　　図書館部情報管理課長（平成９年４月から）
　　　　　　白井　瑛一　　宇都宮大学　　　　　附属図書館長
　　　　　　齋藤　　清　　宇都宮大学　　　　　事務長（平成９年３月まで）
　　　　　　高橋　敏男　　宇都宮大学　　　　　事務長（平成９年４月から）
　　　　　　山口　正恆　　千葉大学　　　　　　附属図書館長
　　　　　　尾崎　一雄　　千葉大学　　　　　　事務部長
　　　　　　尾熊　克巳　　千葉大学　　　　　　情報サービス課長（平成９年３月まで）
　　　　　　北村　明久　　千葉大学　　　　　　情報サービス課長（平成９年４月から）
　　　　　　六本　佳平　　東京大学　　　　　　附属図書館長
　　　　　　近藤禧〓男　　東京大学　　　　　　事務部長（平成９年３月まで）
　　　　　　雨森　弘行　　東京大学　　　　　　事務部長（平成９年４月から）
　　　　　　伊藤　祐三　　東京大学　　　　　　情報サービス課長（平成９年３月まで）
　　　　　　笹川　郁夫　　東京大学　　　　　　情報サービス課長（平成９年４月から）
　　　　　　岡本　靖正　　東京学芸大学　　　　附属図書館長
　　　　　　田村　潤二　　東京学芸大学　　　　事務部長
　　　　　　山下　洋一　　東京学芸大学　　　　情報サービス課長（平成９年３月まで）
　　　　　　玉木　　茂　　東京学芸大学　　　　情報サービス課長（平成９年４月から）
　　　　　　大口勇次郎　　お茶の水女子大学　　附属図書館長
　　　　　　菅野　精子　　お茶の水女子大学　　事務長

　　　　　　　　　身体障害者サービスに関する調査研究班ワーキング・グループ委員
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＊主査、＊＊副主査）

　　　　　＊森　　　茜　　筑波大学　　　　　　図書館部長
　　　　＊＊谷内　　聰　　筑波大学　　　　　　情報管理課長（平成９年３月まで）
　　　　＊＊内藤　英雄　　筑波大学　　　　　　情報管理課長（平成９年４月から）
　　　　　　田中　成直　　筑波大学　　　　　　情報システム課課長補佐
　　　　　　氣谷　陽子　　筑波大学　　　　　　情報管理課図書館公開係長
　　　　　　篠塚富士男　　筑波大学　　　　　　情報サービス課図書サービス係長
　　　　　　菱沼　弘次　　宇都宮大学　　　　　図書館専門員
　　　　　　尾熊　克巳　　千葉大学　　　　　　情報サービス課長（平成９年３月まで）
　　　　　　北村　明久　　千葉大学　　　　　　情報サービス課長（平成９年４月から）
　　　　　　小網恵美子　　千葉大学　　　　　　情報サービス課学術資料係長（平成９年３月まで）
　　　　　　有岡　圭子　　千葉大学　　　　　　情報サービス課学術資料係長（平成９年４月から）
　　　　　　森高　桂子　　東京大学　　　　　　情報サービス課運用主任（平成９年３月まで）
　　　　　　栃谷　泰文　　東京大学　　　　　　情報サービス課運用主任（平成９年４月から）
　　　　　　瀬川紀代美　　東京大学　　　　　　情報サービス課相互利用係
　　　　　　山下　洋一　　東京学芸大学　　　　情報サービス課長（平成９年３月まで）
　　　　　　玉木　　茂　　東京学芸大学　　　　情報サービス課長（平成９年４月から）
　　　　　　本多　　玄　　東京学芸大学　　　　情報サービス課参考調査係長
　　　　　　鈴木　隆雄　　お茶の水女子大学　　情報システム係長