3.災害発生後の図書館間協力体制

 先般の阪神・淡路大震災では、大学図書館においても、個々の防災能力をはるかに超え
る被害があり、国立大学図書館は災害発生直後から協力体制を組み、可能な限りの支援を
行った。
 しかしながら、結果だけから見れば、今後に課題を残した点もないわけではない。大規
模災害に対し、国立大学図書館としての組織的な協力体制を構築するため、国立大学図書
館協議会は早急に対応を検討する必要があると考える。
 要員派遣ひとつをとっても、国として解決しなければならない課題は少なくないが、そ
のための手始めとして、本調査研究班では、緊急時連絡網の確立と実施可能な復旧支援の
ありようについて、平成8年度内に各地区の協議会で協議され、地区防災協力体制の形成
と広域防災への検討が行われることを期待するものである。