シンポジウム「学術情報流通の改革を目指して 5 〜電子ジャーナル・コンソーシアムとバックファイルの基盤整備〜」 を開催

パネルディスカッションの写真
 国立大学図書館協会は、2012年2月7日(火)に東京大学生産技術研究所コンベンションホールにて、国立情報学研究所の共催、 大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)の後援により、シンポジウム「学術情報流通の改革を目指して 5」を開催した。今年度 は「電子ジャーナル・コンソーシアムとバックファイルの基盤整備」をテーマとして、海外のコンソーシアム関係者を招いて、 それぞれの活動の中で電子ジャーナル・バックファイル整備がどのように進められているのかという動向を知るとともに、 我が国における電子ジャーナル・バックファイル整備のあり方、特にコンソーシアムの役割について議論を行うことを目的として 開催し、全国の国公私立大学図書館関係者約130名の参加があった。

 国立大学図書館協会会長である古田元夫東京大学附属図書館長の挨拶の後、はじめにドイツ技術情報図書館のマルクス・ブラマ ー氏から、国レベルでの電子ジャーナル・バックファイル整備の先進国であるドイツの取組み状況、課題等について講演があった。 午後の部ではフランスの電子ジャーナル・コンソーシアムであるCouperin(クープラン)のアンドレ・ダジー氏から、クープラン の概要・活動内容、及びフランスで今始まろうとしている電子ジャーナル・バックファイル等整備の新プロジェクトについて、 さらに、JUSTICE運営委員会委員長を務める筑波大学附属図書館副館長の関川雅彦氏から、2011年4月に設立されたJUSTICEの活動 状況と、日本におけるバックファイル整備課題についてそれぞれ講演が行われ、全国から集まった参加者が熱心に聴き入った。

 パネルディスカッションでは、講演者3名に国立情報学研究所学術基盤推進部長・安達淳氏が加わり、静岡大学附属図書館長・ 加藤憲二氏の進行によって活発な議論が行われ、日本においても電子ジャーナル・バックファイルを戦略的に整備していく必要性 が改めて確認された。