平成26年度国立大学図書館協会シンポジウムを開催

講演での山田准教授
講演での山田准教授
 平成26年度国立大学図書館協会シンポジウムが、去る1月28日(水)に名古屋大学附属図書館を会場として開催された。

 今回のシンポジウムは、国立大学図書館協会に設置されている教育学習支援検討特別委員会が「学生の学習活動を促すもの−実践と理念としてのラーニングコモンズ」と題して企画したもので、ラーニングコモンズにおける図書館サービスの今後について緩やかな共通理解を醸成することを目的として開催された。

 当日は、同委員会の委員長である佐野充名古屋大学附属図書館長の挨拶の後、まず同委員会実践事例普遍化小委員会委員長の内島秀樹神戸大学附属図書館事務部長から、小委員会として検討している「ラーニングコモンズの在り方(案)」の説明が行われた。その後2つの講演があり、九州大学基幹教育院の山田政寛准教授からは、国内外の事例を踏まえ、アクティブ・ラーニングのポイントや教員・図書館職員が時代に合った学習観を共有し意識改革していく必要性が述べられた。大阪大学全学教育推進機構の堀一成准教授からは、大阪大学における教室以外の学びの場の概観と、図書館での学習支援の取り組みが紹介され、図書館の学習支援には教員・職員・学生との協働が求められるとの指摘があった。

講演での堀准教授
講演での堀准教授
 休憩をはさんで行われた分科会では、「授業/教員/教育との連携」「ラーニングコモンズの評価」「利用増のアイデア」「学生との協働」「北米大学図書館の調査報告」の5つのテーマで討議が行われ、活発な事例共有・意見交換の機会となった。

 当日の参加者は公立大学、私立大学からの参加者も含めて約90名で、教育・学習支援やラーニングコモンズへの関心の高さをうかがわせるシンポジウムとなった。