(参考資料3)
諸外国における電子図書館のプロジェクトの事例
1.アメリカ (1)議会図書館(Library of Congress) ・National Digital Library Program: LCをはじめとする主要な図書館の資料を電子化して、ネットワークで提供する構想。 2000年までに500万点の資料を電子化の予定。 1995年5月に、このための連合体(National Digital Library Federation)が 設立され、LCのほか、ハーバード大学等14の図書館が参加。 ・National digital Library Center: 1994年10月、LC内に開設。 2000年までに、LCの所蔵資料100万点を電子化。WWW等で公開。 ・American Memory Program: 2000年までに国立電子図書館の設立に向けて、LC所蔵の歴史的資料(American Collections)の電子化を進める。 (2)Red Sage AT&Tと約20の出版社等の共同により、学術雑誌を画像データでフルテキストデー タベース化し、大学図書館に提供。 今後はSGMLによる取り込みに変更。 (3)TULIP Elsevier社の材料科学分野の雑誌43誌のページ画像によるフルテキストデータベース。 9大学図書館と協力しインターネットで2週間ごとに提供。 将来は、SGMLに移行。 (4)NSF(National Science Foundation) 1994年から4年計画で、電子図書館関連技術の研究開発を助成。カーネギー・メロ ン大学、カリフォルニア大学(バークレー、サンタ・バーバラ)、ミシガン大学、イリノ イ大学、スタンフォード大学の6校の計画が採択され、実施中。 動画、音声等を含むマルチメディア資料をインターネット上で公開することを目指す。 2.イギリス デモントフォート大学 レスターおよびミルトンケインズなど分散キャンパス(8つ)のため、ネットワークを 利用しての情報提供が目標。 新図書館を建築中で書架は置かずPC約1000台を設置する計画。 ・ELINOR: 教育支援システム。IBM、英国図書館との共同プロジェクト。 図書53冊、講義ノート等授業関連資料のフルテキストデータベース化。 今後270冊程度に拡大の予定。 ・ELVIS: 視覚障害者用の拡大表示、端末操作、音声をテスト。 Open University、ラフボロー大学との共同プロジェクト。 ・ELISE: EUのプロジェクト。画像データベースをISDNで連結。 ビクトリア アルバート美術館、ポンピドゥー センターとの共同プロジェクト。 ・ELSA: EUの図書館プロジェクト。Jouve SI, Elsevier社との共同プロジェクト。 SGMLにアクセスするためのワークステーションの開発。 3.フランス (1)フランス国立図書館(Bibliotheque nationale de France) 1995年までに10万冊を画像データにより電子化する構想。 (2)ポンピドゥー センター BPI(Bibliotheque Publique d'information) 1994年10月に画像データベースの対話型検索実験システム Semaphore を開発、 公開。写真、芸術作品、写本などを電子化、ISDNによりリヨンなど3地域の図書館 からも遠隔利用が可能。 4.オランダ ティルブルグ大学 人文社会科学系大学。図書館内に学生用として端末400台以上。 ・EASE: Elsevier社が出版する104誌の雑誌論文(1994年1月以降)のフルテキス トデータベース。 ・CAPCAS: Elsevier社の420誌の収録論文の書誌データと抄録(1993年以降)による カレントアウェアネスサービス。 ・PICAプロジェクト オランダの10大学図書館による共同電子化プロジェクト。 約12,000誌の論文、約25万件の書誌事項と所在情報のデータベース。現 在、ドキュメントデリバリーへ展開するためのソフトウェアを開発中。 ・オンラインコンテンツデータベース 図書館で購入する1,800誌の論文に抄録を作成してデータベース化。