理事会(平成9年度第4回)議事要録

日 時 : 平成10年5月28日(木)10:30〜15:30
場 所 : 東京大学附属図書館会議室
出席者 :別紙のとおり

  1. 開 会
  2. 会長挨拶
  3. 前回議事要録の承認
  4. 報告事項
  5. 協議事項
  6. その他
  7. 閉 会

1.開 会

2.会長挨拶

 六本佳平会長(東京大学・館長)から開会の挨拶があり、ついで出席者の自己紹介があった。

   

3.前回議事要録の承認

 前回理事会(9.11. 6 於大阪大学基礎工学部国際棟)の議事要録(案)の朗読については省略し、会議終了までに訂正等があれば申し出をいただきたい旨、六本会長より提案があった。
 ついで配付資料の確認を事務局(東京大学・笹川総務課長)が行った。

4.報告事項

1)国立大学図書館協議会賞受賞者選考委員会報告

 東北大学・小田館長(同委員会委員長館)から、昨日開催された平成9年度第3回選考委員会の審議内容について、次のとおり報告があった。
 @応募締切り日の平成9年10月31日までに2件の応募があり、調査小委員会からの推薦はなかった。
 A応募作品2件について、審査専門委員会(京都大学、大阪大学、大阪外国語大学の3大学。主査館は京都大学)による審査報告にもとづき慎重審議の結果、配付資料(No.1)の、a東京大学法学部附属近代日本法政史料センター明治新聞雑誌文庫掛長・永嶺重敏氏による『雑誌と読者の近代』、b九州大学附属図書館医学分館参考調査掛欧文研究論文業績集の編集・刊行担当グループによる「生命科学分野欧文研究論文業績二次資料による情報発信活動」の2件が協議会賞に値するとして理事会に提案することとする。
 B今回の審査専門委員会の審査にあたり、著作権に係わる処理が必要と思われるものがあり委員長館より当該大学に照会を行った。今後、このようなケースが発生することが考えられるので応募にあたって注意を喚起したい。

2)国立大学図書館協議会海外派遣者選考委員会報告

 東北大学・小田館長(同委員会委員長館)から、昨日開催された平成9年度第1回海外派遣者選考委員会の審議内容について、次のとおり報告があった。
 @応募締切り日の平成10年2月13日までに8件の応募があった。
 A応募者8件について、審査専門委員会(筑波大学、千葉大学、図書館情報大学の3大学。主査館は筑波大学)による審査報告にもとづき慎重審議の結果、配付資料(No.2)の、a滋賀医科大学教務部図書課総務係・川崎雅史、調査研究テーマ「ヨーロッパにおける電子図書館システムの研究動向」、b長崎大学附属図書館情報管理課雑誌管理掛長・下田研一、調査研究テーマ「海外における大学図書館の最新動向及び在オランダ日本関係資料の調査研究」の2件が海外派遣事業に値するとして理事会に提案することとする。
 この提案は了承された。(海外派遣者は理事会で決定する)
 事務局(東京大学・笹川総務課長)から、海外派遣関連規程については第44回総会で秋の理事会に付託され、その際の意見をもとに委員長館と事務局で字句等を修正したこと、関連規程は第45回総会で再度了承を得る予定であることの説明があった。

3)国立大学図書館公開事業実施委員会報告

 京都大学・石井総務課長(同委員会委員長館)より、理事会に先立って開催された公開事業実施委員会の審議内容について、次のとおり報告があった。
 @決算内容が5月27日会計監査で確認された。
 A展示パネル等及び梱包ケースを、長崎大学に寄贈することになった。
 また、公開事業実施委員会の3年間の活動を終えるにあたり、これまでの支援に謝辞があった。

4)著作権特別委員会報告

 東京大学・笹川総務課長(同特別委員会ワーキンググループ主査)から、配付資料(5、6-1 〜 6-5)、 参考資料にもとづき、次のとおり報告があった。
 @3月4日付け庁文著第34号により文化庁次長から協議会宛に「著作権審議会マルチメディア小委員会ワーキング・グループ(技術的・管理関係)中間まとめの送付及び意見照会について(通知)」の照会があった。この意見照会に対して当委員会としては、特に意見なしの旨会長に報告し、平成10年4月28日会長よりその旨回答した。
 A著作権特別委員会平成9年度報告(案)が承認された。
 B「大学図書館による文献複写に関わる著作権処理に関する対処方針について(案)」(資料6-3 )については6月の総会までに意見を聴取することになった。
 C著作権特別委員会を継続・改組することが了承された。
 東京大学・六本館長(同特別委員会委員長館)より関連事項の補足説明、併せて国立大学協会第7常置委員会の審議経過について説明があった。

5)図書館情報システム特別委員会報告

 東京大学・雨森事務部長(同特別委員会委員長館)から、委員会組織の変更があるため、協議事項の「平成10年度事業計画(案)について」で一括して報告・協議したい旨提案があり、了承された。

6)身体障害者サービスに関する調査研究班報告

 筑波大学・斎藤館長(同調査研究班主査館)から、配付資料(10)にもとづき次のとおり報告があった。
 @調査研究班会議を2回、ワーキング・グループ会議を4回にわたり行った。
 A身体障害者サービスための施設・設備、サービス、研修等の調査を担当グループ委員が各大学において行った。
 B身体障害者用のための読書支援機器・情報検索支援機器の調査研究を行い、第24回国際福祉機器展(H9.10.17 東京国際展示場「東京ビッグサイト」)を視察した。
 C調査研究班ワーキング・グループ委員の情報交換のためにメーリング・リストを作成した。
 D専門家からの意見聴取を講演形式(H9.10.31)で行った。
 E報告書「大学図書館における身体障害者サービスの実態:国立大学図書館協議会身体障害者サービスに関する調査研究班報告書 第U部」を作成した。

7)各地区協議会報告

 六本会長より、配布資料(11)で報告にかえたい旨提案があり、了承された。

8)国立大学協会第7常置委員会

 六本会長より、次のとおり報告があった。
 @著作権特別委員会での説明のとおりである。
 A国大協として図書館に関連した事項(a学生用図書購入費増額、b図書館の電子化、c共同保存図書館等)について文部省への要望書をとりまとめた。

9)国立大学図書館協議会と学術情報センターとの業務連絡会報告

 東京大学・笹川総務課長より次のとおり報告があった。
 @1997年11月7日(金)10:00 〜12:00 (東京大学)に開催され、申し合わせにより、常務理事館で対応した。この議事要録は各館に送付してあり、また、国大図協のホームページにあるのでそちらを参照してほしい。協議事項としてはマクロな問題を取り扱ってほしいとの要望がセンター側から出された。
 A次回は5月29日(金)10:30 〜からを予定している。

10)国公私立大学図書館協力委員会報告

 千葉大学・吉田情報管理課長より、追加資料にもとづき次のとおり報告があった。
 @大学図書館協力ニュースの値上げを委員会で検討する予定である。
 A日本複写権センターとの懇談は国大図協の動向を見守ることになった。
 B日米友好基金との懇談では情報流通のアンバランスが話題となった。
 C平成9年10月27日 16:00〜18:00 、平成10年3月16日 14:50〜16:40の2回、国立国会図書館との懇談会があった。国会図書館の研修事業について現在は個別に協力しているがいずれは制度化する必要があり、案をとりまとめ館長懇談会に出してほしいとのことであった。

11)日本図書館協会関連報告

 東京大学・笹川総務課長よりJLA の理事館である東京学芸大学が作成した資料(配付資料12)で報告にかえたい旨提案があり、了承された。

12)ミノルタ販売株式会社からの寄付受入れについて

 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、ミノルタから国際的な文献情報流通事業の推進に資する目的で50万円の寄付申込みがあり、常務理事会館に諮った結果、その趣旨を適当と判断し受け入れたこと(協議会の一般会計とは別通帳)の報告があった。

13)その他

 特になし

5.協議事項

1)平成9年度決算について

 事務局(東京大学・笹川総務課長)から、配付資料(14〜16)にもとづき、本協議会、岸本英夫博士記念基金及び大学図書館公開事業会計の平成9年度の決算報告があった。つづいて監事館の横浜国立大学・平田館長から、平成9年度の会計監査の結果について、経理内容は適正であった旨の報告があり了承された。

2)平成10年度事業計画(案)について

 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、平成10年度事業計画(案)について、次の事項が提案され、承認された。
 @「著作権特別委員会」は委員会報告にもあったとおり、改組したうえで今年度も継続する。
 A「図書館情報システム特別委員会」については各専門委員会から報告があった。

  @次期電算化システム専門委員会
  東京大学・笹川総務課長(同専門委員会主査館)から、配付資料(7-1,8)にもとづき、報告があった。
  CATP-AUTO の開発を行ってきたが6月中にソフトウェア及び運用手順書などを各国立機関等に配布予定である。
   ・ネットワーク対応の文献画像伝送システムの仕様書が確定し、秋に完成予定である。
   ・平成9年度の活動報告および平成10年度から「図書館電子化システム特別委員会」に組織変更する。
  AILLシステム専門委員会
  大阪大学・池上情報管理課長(同専門委員会主査館)から、配付資料(7-2,9)にもとづき、報告があった。
   ・国大図協のILLの規約類は現在までに7種類あるが、これらをまとめる。
   ・平成9年度の活動報告および平成10年度から「国際情報アクセス特別委員会」に発展的解消する。また、ミノルタからの寄付金50万円はこの特別委員会で活用したい。
 B特別委員会の新設
 「情報資源共用・保存特別委員会」及び「図書館組織・機構特別委員会」の設置趣旨・目的等の説明があった。委員長館・副委員長館については総括理事会で確定する事になった。「情報資源共用・保存特別委員会設置要項(案)」に関連して外国雑誌センター館とは別個に活動すると解釈してよろしいかとの質問が出され、これに対して事務局長より、同委員会の活動が外国雑誌センター館と関連があるという意味だとの説明があった。
 C「身体障害者サービスに関する調査研究班」は今年度をもって終了する。
 D国立大学図書館協議会シンポジウムは「大学図書館における事務改善
  ・合理化の進め方について」「国際ILLについて」をテーマとして東西両地区で開催する。

3)平成10年度予算(案)について

 事務局(東京大学・笹川総務課長)から、配付資料(20〜21) にもとづき、平成10年度の予算(案)について、次のとおり提案があり、了承された。
 @総会会議費を10万円値上げして、80万円とする。前日打合せ会議費を3万円値上げして、10万円とする。理事会会議費を3万円値上げして、10万円とする。常務理事会会議費を事会3万円値上げして、5万円とする。
 A岸本基金の予算については海外派遣経費を新しく計上した。

4)中小規模図書館に関するアンケート調査について

 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、各地区からの意見をもとに「中小規模図書館」の課題に対する対応策について(案)」(追加資料)をまとめたことの説明があった。また、いくつかの意見については今年の要望書(案)に盛り込んだことの説明があり、了承された。

5)政策研究大学院大学の加入について

 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、同大学より会長及び東京地区連絡館宛に協議会への加入申請の文書が提出され、東京地区協議会では理事会に審議を付託することになったことの報告があった。理事会としては同大学の加入を了承することとし、総会初日の協議事項で審議することとなった。

6)第45回総会について

 @日程について
 当番館の鹿児島大学・山下館長から会場等の準備状況等について、配付資料(23) にもとづき説明があった。
 A総会役員の選出について
 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、配付資料(24)にもとづき、総会役員の選出に関する申合せの説明及び役員について、以下のような提案があり、了承された。

総会議長団奈良教育大学眞 鍋 昌 弘 館長
九州大学有 川 節 夫 館長
京都大学菊 池 光 造 館長
研究集会座長図書館情報大学藤 野 幸 雄 館長
鹿児島大学山 下   智 館長
分科会主査
第一分科会北海道大学原   暉 之 館長
豊橋技術科学大学寺 澤   猛 館長
(補佐)北海道大学尾 崎 一 雄 部長
第二分科会千葉大学土 屋   俊 館長
室蘭工業大学松 岡 健 一 館長
(補佐)千葉大学石 倉 賢 一 部長

 B協議事項について
 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、分科会の運営等について、協議時間を十分に確保して欲しいとの声がたいへん強いため、分科会主査が内定した段階で各地区からの協議題を事前に連絡し提案理由説明を1館にのみ依頼することで改善したいとの説明があり、了承された。
 C研究集会について
 事務局長から、配付資料(26)にもとづき、次のように説明があり、了承された。
  (1)昨年秋の理事会で、事例報告形式を続けるという意見と統一テーマを設けるという意見が出されたが、これらを勘案し「大学図書館機能の新たな展開」というテーマのもとに事例報告を行いたい。
  (2)本年は熊本大学、北海道大学、山口大学、東京学芸大学から事例報告をする。
  (3)今後当分の間、この形式で研究集会を運営する。
 Dその他
 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、国文学研究資料館、高エネルギー加速器研究機構、国立民族学博物館、国際日本文化研究センターから総会へのオブザーバ出席の申し出があったこと、学術情報センターについては例年どおり協議会から出席依頼を出す予定であることの報告があり、それぞれ了承された。なお、今後、オブザーバ出席については、依頼がなくても総会開催通知を発送することとした。
 また、筑波技術短期大学から5月に直接事務局にオブザーバ出席の申し入れがあったことの報告があり、特例として了承された。

7)-10)項は不明

11)平成10年度理事館・地区連絡館等の選出について

 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、各地区から報告のあった平成10年度理事・地区連絡館・所属部会一覧(案)を配付資料(27)にまとめたので、確認していただきたい旨の説明があり、了承された。

12)文部大臣等に対する要望について

 六本館長より、文部省へ提出した要望書をもとに、平成9年度については大蔵省及び人事院についても要望書を提出した旨報告があった。
 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、文部省学術情報課の意向を受けて今年度から要望書の提出時期を早めることについて、秋の理事会で説明・了承され、今春の各地区協議会でも検討していただいた旨説明があった。それに伴い従来の「文部大臣等に対しての要望書の取扱いについての了解事項(H7.7.3第42回総会)」を訂正した案を総会に提出することになった。なお、今年度の要望書は説明資料を添付した形式とすること、今総会では報告・了承することが承認された。

13)第46回総会日程について

 東北大学・小田館長(次期総会当番地区連絡館)より、第46回総会は東北大学を当番校として平成11年6月23日(水)、24日(木)の両日仙台国際センターを会場として開催されることが紹介された。

14)関係団体への派遣役員について

 事務局長(東京大学・雨森事務部長)から、関係団体への派遣役員について、配付資料(32)にもとづき、常務理事会案の提案があり、了承された。

15)協議会ホームページについて

 事務局(東京大学・笹川総務課長)から、12/24付けで学術情報センターと「WWW 資源提供サービスに係わる覚書」を手交したことの報告があった。今後は情報の発生源においてHTML化するとの基本方針の提案があり、承認された。

16)その他

 特になし。

6.その他

 六本会長より、前回議事要録(案)について、訂正等がないかどうかの確認の発言があり、最終的に議事要録(案)は承認された。

7.閉 会

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