平成15年6月25日
第50回記念総会
国立大学法人法案の閣議決定の段階で、国立大学図書館は、これまで国立学校 設置法第6条に規定されていた、法的設置根拠を失い、各大学法人の大学改革の 一環として、自主的な判断により、その在り方を創出する様に求められている。 換言すれば、大きな自主的改革の機会を持ったともいえる。
一方、各国立大学図書館は、平成16年4月に予定されている国立大学法人化 を目前にして、中期目標・中期計画を立案してきた。その立案過程では、法人化 後の大学図書館の組織と経営の在り方をめぐって熱い検討が行われてきた。
本シンポジウムの目的は、大きな自主的改革の機会を生かすため、各大学に おけるこの間の検討内容を出し合い、私立大学図書館の組織・経営戦略に学び ながら、国立大学図書館の置かれている現状を認識し、インターネット上の新しい 情報環境に相応しい新たな図書館機能を、図書館自身の組織改革、学内情報関連 組織との調整・連携・統合による改革等により、実現する道筋を相互に確認する ことにある。
また、新しい経営組織の立ち上げには、組織を構成する館員一人一人が、課題 把握能力の向上を通じて経営感覚を磨き意識改革を行うこと、コミュニケーション・ プレゼンテーション能力の向上を通じて学内外に自己説明責任をはたすこと等も、 その必要不可欠の条件であることを合わせて確認するため開催したい。