第56回国立大学図書館協会総会の開催

開会挨拶を行う 古田元夫 国立大学図書館協会会長(東京大学附属図書館長)

 第56回国立大学図書館協会総会が、新潟大学附属図書館を当番館として、平成21年6月19日に新潟コンベンションセンター「朱鷺メッセ」(新潟市)で開催された。
 古田元夫・国立大学図書館協会会長の開会の辞に続き、下條文武・新潟大学長、矢田俊文・新潟大学附属図書館長の挨拶が行われた後、議事に先立ち、議長として植松貞夫・筑波大学附属図書館長、副議長として野村彰夫・信州大学附属図書館長が選出され、両氏により議事が執り行われた。

 まず初めに、改めて平成21年度の会長、副会長及び理事館、監事館の報告があり、続いて第55回総会(平成20年6月)以降の本協会の活動に関する一般経過報告が行われた。
 次に(1)平成20年度決算報告について、(2)平成21年度事業計画(委員会の見直し、地区協会助成事業等)、(3)平成21年度予算 について、などが協議された。
 舟橋徹・文部科学省研究振興局情報課長から、所管事項として、(1)科学技術・学術審議会 学術分科会 研究環境基盤部会 学術情報基盤作業部会における審議状況について、(2)平成21年度特別教育研究経費の状況及び補正予算の概要について、(3)平成22年度概算要求について、(4)平成19年度「学術基盤実態調査」の結果報告について、などの説明があった。
   引き続き、平成21年度国立大学図書館協会賞表彰式が行われ、今年度の受賞者である筑波大学附属図書館の「図書館プロモーションビデオを中心としたプロモーションサイトの構築」と岡山大学附属図書館の「岡山大学附属図書館所蔵貴重資料の教育普及プロジェクト」の功績をたたえ、表彰状と記念品が授与された。

 午後には、A.学習情報流通改革における電子ジャーナル及び学術機関リポジトリの整備、B.学習・教育活動と連携した図書館サービスについて、の2テーマによるワークショップが開催された。Aでは、電子ジャーナルの安定的供給を目指した新たな購読モデル構築及び持続可能な機関リポジトリ構築のための今後の方策と方向性について、意見交換が行われた。Bでは、教員や大学における学習・教育活動と連携した図書館サービスの展望について、先進的な取組みを行っている大学図書館や教員の立場からの事例報告を基に、活発な議論が交わされた。