第53回国立大学図書館協会総会が、一橋大学附属図書館を当番大学として、
さる6月29日、学術総合センターの一橋記念講堂で開催され、97大学・機関
から関係者が出席して協議などが行われた。
開会式では、西郷和彦・国立大学図書館協会会長の開会の辞に続き、西村
可明・一橋大学副学長、斎藤修・一橋大学附属図書館長の挨拶があった。
議事に入り、まず昨年6月の第52回総会以降の本協会の活動について一般
経過報告が行われた。
続いて協議事項として、(1)筑波技術大学及び富山大学の加入について、
(2)理事選出について、(3)平成17年度決算報告・同監査報告について、
(4)平成18年度事業計画(案)について、(5)国立大学図書館協会記念
基金規程の制定について、(6)平成18年度予算(案)について、などが協
議された。
また、文部科学省の松川憲行・研究振興局情報課長から所管事項として、
(1)第3期科学技術基本計画について、(2)「学術情報基盤の今後の在
り方について(報告)」について、(3)平成19年度概算要求について、
(4)学術情報流通施策について、などの説明があった。
引き続き、平成18年度国立大学図書館協会賞表彰式が行われ、千葉大学学
術成果リポジトリ(CURATOR)の構築・運用・公開における活動での功績に
より、千葉大学附属図書館に表彰状と記念品が授与された。
午後には、ワークショップが行われ、A.機関リポジトリなどのデジタル
・リソースに関する諸課題への取組について、B.大学図書館経営の諸課題
と大学図書館職員の育成・確保について、の2項目をテーマとして取り上げ、
活発な議論が展開された。
総まとめの全体会議では、ワークショップでの協議を受けて、(1)著作
権上の許諾の問題に関しては、国公私立大学図書館協力委員会に検討を依頼
する、(2)著作権以外のデジタル・リソースに関する諸課題については、
学術情報委員会に議論を委ねる、(3)大学図書館経営に対する評価指標の
在り方については、秋の理事会で議論する、(4)職員の資質・専門性や情
報系等との統合による大学図書館職員の育成・確保の問題については、人材
委員会に議論を委ねるとの4点の報告が了承された。