第51回国立大学図書館協会総会が、大阪大学附属図書館を当番大学として、
さる7月1日、吹田市の大阪大学コンベンションセンターで開催され、97大学
・機関から関係者が出席して協議などが行われた。
今回は、4月1日に施行された新しい会則の下で国立大学図書館協会と名称
を変更した後の、第1回目の総会である。国立大学法人化に伴い、組織運営の
スリム化の必要性が指摘されていることもあり、総会日程も従来の2日間から
1日に短縮して行われた。
開会式では、小宮山宏・国立大学図書館協会会長の開会の辞に続き、宮原秀
夫・大阪大学総長、中村仁信・大阪大学附属図書館長の挨拶があった。
議事に入り、まず昨年6月の第50回記念総会以降の本協会の活動について一
般経過報告が行われた。
続いて協議事項として、(1)統合大学及び国文学研究資料館の加入について、
(2)理事選出について、(3)監事選出について、(4)平成15年度決算報告・
同監査報告について、(5)平成16年度事業計画(案)について、(6)平成16
年度予算(案)について、(7)文部科学大臣等への要望書について、などが協
議された。
また、文部科学省の三浦春政・研究振興局情報課長から所管事項として、(1)
国立大学法人化後の国立大学図書館の在り方、(2)平成16年度大学図書館関
係予算、(3)国立大学図書館における特色ある取組について、などの説明があ
った。
引き続き、平成16年度国立大学図書館協会賞表彰式が行われ、ラテン語古刊
本書誌作成研修会の活動における功績により、九州大学附属図書館に表彰状と
記念品が授与された。
午後には、新たな試みとしてワークショップが行われ、(1)職員採用から人
材育成まで、(2)電子ジャーナルの円滑な導入と安定的な運営体制について、
(3)法人化後の附属図書館の役割について、の3項目をテーマとして取り上
げ、活発な議論が展開された。
総まとめの全体会議では、ワークショップでの協議を受けて、(1)人材育成
に係る研修についての役割分担の明確化、(2)NACSIS-CAT/ILLの品質管理
等について問題解決のためのテーブルを国立情報学研究所との間に設置するこ
と、の2点が決議された。