国立大学図書館協議会第50回記念総会の開催

picture of Mr. Ishikawa  国立大学図書館協議会第50回記念総会が、埼玉大学附属図書館を当番 大学として、さる6月25日と26日の両日、さいたま市の大宮ソニックシテ ィで開催され、107大学・機関から関係者が出席して協議などが行われた。
 今回の総会は、昭和29年の第1次全国国立大学図書館長会議(昭和43年に 国立大学図書館協議会に名称変更、組織強化)の開催から数えてちょうど 50回目の総会にあたることから、「第50回記念総会」として、通常の総会 日程に加えて、記念式典、記念講演等の特別プログラムを組み込んだ形で 開催された。
 総会開始に先立ち、来賓出席による記念式典が執り行われた。
 小宮山宏・国立大学図書館協議会会長の開会の辞、兵藤氈E埼玉大学学 長の挨拶の後、石川明・文部科学省研究振興局長による文部科学大臣祝辞 の代読に続いて、末松安晴・国立情報学研究所長、尾崎正孝・国公私立大 学図書館協力委員会委員長(横浜市立大学学術情報センター長)、野口幸 生・北米日本研究資料調整協議会(NCC)議長から祝辞があった。また、 北米研究図書館協会(ARL)ウェブスター事務局長から受信したメッセージ が披露された。
 総会では、(1)一般経過報告、(2)国立大学図書館協議会賞受賞者 選考委員会報告、(3)著作権特別委員会報告、(4)図書館高度情報化 特別委員会報告、(5)国際学術コミュニケーション特別委員会報告、 (6)電子ジャーナル・タスクフォース報告、(7)組織問題検討タスク フォース報告、(8)国立大学法人化後の各大学に共通する課題解決プロ ジェクト・チーム報告、(9)研修プログラム再構築プロジェクト・チー ム報告などが行われた。
 続いて協議事項として、(1)理事選出について、(2)監事選出につ いて、(3)平成14年度決算報告・監査報告について、(4)国立情報学 研究所、山梨大学の加入について、(5)平成15年度事業計画(案)につ いて、(6)平成15年度予算(案)について、(7)文部科学大臣等への 要望書について、(8)第51回以降の総会日程の変更について、などが 協議された。
 この後、平成15年度国立大学図書館協議会賞表彰式が行われ、名古屋大 学附属図書館と愛媛大学附属図書館に表彰状と記念品が授与された。
 また、文部科学省の朝倉学術基盤整備室長から所管事項として、(1) 平成15年度大学図書館関係予算、(2)図書の資産評価、(3)情報公開 法への対応、(4)学術情報発信に向けた大学図書館機能の改善について、 説明があった。
 引き続き「大学図書館の新たな展開」をテーマに研究集会が行われ、5 件の事例報告と2件の海外派遣報告があった。
 記念講演では、雨森弘行・名古屋女子大学常務理事「『国大図協』と共 に歩んで ―“温故創新”への想い―」、有川節夫・九州大学附属図書館 長「図書館が変われば大学は変わる」の講演があった。
picture of President Komiyama  二日目には、第一・第二合同分科会が行われ、(1)国立大学法人化に 向けての附属図書館の取り組み、(2)新国立大学図書館協議会(仮称) のあり方について、(3)法人化後の図書館職員の採用、研修、人事交流 について、の3項目を協議題として取り上げ、活発な議論が展開された。
 総まとめの全体会議では、事務局から提案された新しい会則案が大筋了 承され、本協議会は平成16年度から「国立大学図書館協会」に移行する ことが決定され、新協会発足に向けた各種準備を進めていくことになった。