日米文化教育交流会議で、米国側委員が国立大学図書館協議会等に謝意を表明

 国立大学図書館協議会は、図書館間相互利用の世界的な展開を目指しています。

 この構想は、グローバルILLフレームワーク(Global ILL Framework:GIF)と呼ばれ、 同協議会の国際学術コミュニケーション特別委員会が、国際的なドキュメント・デリバ リー/相互貸借サービス(DDS/ILL)の推進事業を積極的に進めています。

 この事業は、海外の図書館との間で学術文献の貸借や文献複写の提供を相互に行う ことにより、研究者等による国際的な学術情報アクセスを改善しようとするものです。

 1997年の第18回日米文化教育交流会議(CULCON、カルコン)において採択された 情報ハイウエイへのアクセスに関する七つの提言の中に、日米両国の図書館・情報 サービス機関のドキュメント・デリバリー・サービスの改善が取り上げられました。 これを受けて、国立大学図書館協議会では、文部科学省研究振興局情報課、国立情報 学研究所、国公私立大学図書館協力委員会等と協力しながら、この事業に取り組んで きました。

 2002年4月から日米の大学図書館間で文献複写サービスが本格的に実施され、また 本年からは図書資料の現物貸借も開始されることになりました。

 2003年11月20日〜21日に仙台で開催された第21回日米文化教育交流会議の共同声明において、 図書館協力と情報アクセスの進展に果たした国立大学図書館協議会等のこれまでの取り 組みに対して、米国側から深い感謝の意が表明されました。

 国立大学図書館協議会は、韓国等北米以外の国々とのサービス展開など、グローバル ILLフレームワークの事業拡大と推進に今後一層努めていきます。

 日米文化教育交流会議の共同声明の抜粋(和文仮訳)は、次の通りです。

図書館協力と情報アクセス

 双方のパネルは標記の課題についての両国の専門家の尽力による進展に賛意を表した。
 パネル委員は引き続きグローバルなドキュメントデリバリー/相互貸借サービス(DDS/ILL)の実現及びその他の図書館間協力を奨励した。
 委員は、図書館コミュニティー間の協力と具体的な成果をあげる重要性について強調した。
 米国側は、この取り組みに貢献した国立国会図書館、国立大学図書館協議会国際学術コミュニケーション特別委員会、文部科学省研究振興局、国公私立大学図書館協力委員会、国立情報学研究所、国際交流基金日米センターに深い感謝の意を表した。